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阪間 稔*; 浅井 雅人; 塚田 和明; 市川 進一; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 羽場 宏光*; 後藤 真一*; 柴田 理尋*; 河出 清*; et al.
Physical Review C, 69(1), p.014308_1 - 014308_11, 2004/01
被引用回数:21 パーセンタイル:73.68(Physics, Nuclear)原研タンデム加速器から得られるLiビームを用いてウラン同位体Uを照射し、中性子欠損アメリシウム同位体Amを合成した。核反応生成生物はガスジェット結合型オンライン同位体分離器により、選択的に分離され放射線測定から同定された。Amのアルファ壊変を初めて観測するとともに、Amのアルファ壊変データを詳細に調べ、これら同位体のアルファ壊変に伴う阻害因子に関して新たな知見を得た。
平川 直弘*
PNC TJ9601 98-002, 115 Pages, 1998/03
新しい核燃料サイクルの一つとして考えられているアクチニドリサイクルにおいては、炉心燃料にマイナーアクチニド(MA:Np,Am等)を比較的多く含有することとなるため、これらMAの高速炉の炉心特性への影響を精度良く評価することが不可欠となる。そのためには、正確なMAの核反応断面積が必要である。そこで本研究ではMA核種の高速中性子微分核分裂断面積の測定を実施した。本研究では、まず、高精度で高時間分解能を持つ測定手法の開発を行った。本研究で開発したあるいは実験的な改良を加えたものは以下の通りである。(1)密封型核分裂計数管の開発、(2)Li中性子発生ターゲットの高強度化、(3)飛行時間系測定回路の高時間分解能化、(4)高質量のMA(Np237,Am241,Am243)試料の導入と(5)高純度のウラン試料の導入である。これらの改良された測定装置並びに試料を用いて、本研究では、まず、Np237に対する核分裂断面積測定を実施し、10-100keVの中性子エネルギー領域に対するNp237の核分裂断面積を測定した。さらに、Am241及びAm243については、kt=25.3keVのMaxwell分布を持つ中性子スペクトル平均の核分裂断面積を測定した。
小林 捷平*
PNC TJ9604 97-001, 108 Pages, 1997/03
電子線型加速器と組み合わせて付設された京都大学鉛スペクトロメータKULSについて、まず、その諸特性を求めた:共鳴フィルター法により(1)中性子減速時間t(s)とエネルギーE(keV)の関係(ビスマス孔:E=190/t^2、鉛孔:E=156/t^2)、(2)エネルギー分解能(ビスマス孔、鉛孔共に約40%)、飛行時間分析法により(3)中性子スペクトルを測定した。MCNPコードによる計算結果は、これらの実験値と全体によい一致を示した。次に、このKULSを用いて0.1eVから10keV領域におけるAm-241,Am-243,及びAm-242mの核分裂断面積を測定した。実験には、これらの電着膜とU-235の電着膜をそれぞれ背中合わせにした核分裂電離箱を用意し、測定結果をU-235(n,f)反応の標準断面積に規格化した。Am-241では、Dabbs等の実験値およびENDF/B-VIの評価値は本実験値とよい一致を示したが、JENDL-3.2の評価値は10200eV領域において1.22.3倍低い値を示した。Am-243のENDF/B-VIは1560eV領域で低く、JENDL-3.2は100eV以上の領域で全体に低くなっている。Am-242mに関する予備実験では、ENDF/B-VI、JENDL-32の評価値に近い結果が得られた。また、Am-241,243の熱中性子核分裂断面積についても、標準熱中性子場において測定した。最後に、MAに関する中性子捕獲断面積測定として、Arガス入り比例計数管を用いてNp-237(n,)反応断面積の測定を試みた。本実験では、Np-237試料(2mg)からの中性子捕獲事象の計数率が少なく、バックグランドとの比較において有意な違いは得られなかった。
平川 直弘*
PNC TJ9601 97-001, 51 Pages, 1997/03
新しい核燃料サイクルの一つとして考えられているアクチニドリサイクルにおいては、炉心燃料にマイナーアクチニド(MA:Np,Am,Cm等)を比較的多く含有することとなるため、これらMAの高速炉の炉心特性への影響を精度良く評価することが不可欠となる。そのためには、正確なMAの核反応断面積が必要である。そこで本研究では、MA核種の高速中性子微分核分裂断面積の測定を実施する。本年度においては、昨年度の研究の結果をふまえ、下記の点について、実験的な改良を加えた。(1)密封型核分裂計数管の開発、(2)Li中性子発生ターゲットの高強度化、(3)飛行時間系測定回路の高時間分解能化、(4)高質量のネプチニウム試料の導入と(5)高純度のウラン試料の導入である。これらの改良された測定装置並びに試料を用いてNp-237に対する核分裂断面積測定を実施し、5-100keVの中性子エネルギー領域に対するNp-237/U-235の微分核分裂断面積比及びNp-237の核分裂断面積を測定した。一方、Npと同様に高速炉炉心に大きな影響を持つとされているAm試料に対して、Am-241及びAm-243の核分裂断面積の現状を調査するとともに、両試料を入手し、定量を実施した。
not registered
PNC TJ1678 95-003, 97 Pages, 1995/02
もんじゅは平成6年4月に臨界に達し、その後11月まで炉心反応度の測定等の性能試験が実施された。もんじゅの運転性を評価するため、この試験から得られた炉心反応度の測定結果を踏まえて初装荷炉心の炉心特性を明確化した。(1)得られた測定項目のうち1)臨界性、2)過剰反応度、3)燃焼特性(Pu241崩壊に伴う反応度劣化)、4)等温温度係数及び5)流量係数を整理し、設計値と比較した。(2)過剰反応度及びPu241崩壊に伴う反応度劣化について設計値との差があり、その差について核種毎の寄与で分析した結果、臨界実験に使用されなかった高次化Pu同位体及び尾Am241の断面積に原因があることがわかった。(3)高次化Pu同位体及びAm241の最新の核データを使用すれば、今回検討した測定項目については設計手法がほぼ妥当であることがわかった。(4)炉心の温度を約200から約300上昇させて得られた等温温度係数については、設計値の方が約6%程過小評価であり、今後得られた出力欠損反応度の測定値と設計値の比較・検討と一緒に検討する必要がある。(5)性能試験結果を反映した過剰反応度に基づいて、運転可能日数を検討した結果からノミナル評価では約70日(全出力換算日)の燃焼が可能であり、不確かさを考慮すると燃焼日数は約50日となる。(6)運転可能日数の評価精度を向上させるためには、更に性能試験結果の解析及び出力試験結果の解析の実施が必要である。